昨日、殺人の時効撤廃などを盛り込んだ改正刑事訴訟法が、衆院本会議で成立しました。
大学時代、実は刑法のゼミに所属していて、
最近話題の「名張毒ブドウ酒事件」などを酒の肴に、ゼミ室で酒盛りを繰り返していたのを思い出しながら(今考えると、ちょっと変な学生だよなぁ〜)、
この「時効撤廃」の記事を、じみじみと読みました。
そもそも、この「時効」の意義としては、
・関係者の記憶の希薄化
・犯罪被害者の処罰感情の軽薄化
・逃亡生活による報いの実行・完了
・被告人に有利な証拠の消滅・散逸
などが一般的に挙げられていますが、
最近では、DNA鑑定など最先端の捜査技術により、以前の技術では立証が不可能だった案件についても、犯罪者を特定できる可能性が広がってきていますし、
とりわけ、「犯罪被害者の処罰感情の希薄化」という根拠については、時効が成立したことで、処罰感情がより増大するといった矛盾もはらんでいるような気がします。
もちろん、4番目の「被告人に有利な証拠の消滅・散逸」という点については、「もし捕まってしまったら、被告人が無罪を主張するための証拠の収集は事実上不可能」なわけで、これはこれで問題だとも言えなくもないですが、
それにしても、「なんで逃げ得がまかり通るのか?」という、素朴な市民感情を解決する今回の改正は、新たな法のあり方に向けた、意義のある前進だと思います。
今後も、こうした「より市民感覚に近い法律」に向けた法改正が進んでいくのかな〜と感じます。
2010年04月28日
1分間マネジャー。
知人から借りた名著のひとつ。
今では「部下を褒めて伸ばす」なんて、結構そこらへんで聞くフレーズのように思えますが、
この本が出た1983年頃は、一体どうだったんでしょうか?
今でも読まれ続けるビジネス書の歴史的名著の一つですが、
その秘密は、やはり「1分間」というキャッチーなタイトルと、簡潔ながら実りの多いその内容にあると思います。
単に理論を並べたてる解説書ではなく、一つの物語形式になっていますので、
難解なビジネス書が苦手という方でも、きっとすんなりと腑に落ちるはず。
冒頭、物語の中で、優秀なマネジャーの象徴として描かれている<1分間マネジャー>が座右の銘として紹介するフレーズに、
「気分のよい部下は、よい結果を生む。」
なんていうのが出てきますが、
これ以外にも、いかに人をうまく導いていくとよいか、その方法にまつわる「金言」が随所にちりばめられています。
特に、<1分間叱責法>の中で語られている、
失敗を犯した「人間」を叱るのではなく、はっきりと具体的に「行動」を叱る、という部分などは、
先日読んだ『EQ』に書かれていた、
夫婦間のもめごとでは、決して相手の人格を否定する言い方をしてはいけない。常に相手の「行動」について指摘しないといけない。
という内容にも通じる部分があると感じました。
また、
先日読んだ、リスクや確率に関する本の中に、「平均回帰」というお話が出てきていたんですが、そこで、
「叱ることで部下がいい結果を出す」という思考回路には、実は大きな勘違いが潜んでいて、
単純に、その人の実力の平均値よりひどく悪い結果が出た時に叱るから、その次には平均値に近い結果が出る確率が高く、結果的に叱った効果が現れたように見えるにすぎない。
なんて内容が書かれていたことも思い出し、
「褒め方」「叱り方」の大切さを、今一度考えさせられました。
人間性は否定せず、本人が犯した行動のみを叱り、そのうえで最後に、「自分は君の味方だ」「高く評価している」という絶対的な好意を表現する――。
…難しいそうに聞こえますが、この本を読んでいると、「なんだ、簡単そうだな〜」と思わせくれるところが、この本の魅力なのかもしれません。
僕自身、個人事務所ですから、あまりマネジメントスキルをフルに発揮するというシーンはすくないんですが、
それにしても、外部のスタッフさんと一緒にお仕事をしたり、ましてや家族内では、しっかり子供を育てるマネジャーの一人なわけで。
こうした観点からすれば、どんな方が読んでも、何かしら為になることの多い一冊だと思います。
人材掌握術に悩む方は、ぜひご一読を。
今では「部下を褒めて伸ばす」なんて、結構そこらへんで聞くフレーズのように思えますが、
この本が出た1983年頃は、一体どうだったんでしょうか?
今でも読まれ続けるビジネス書の歴史的名著の一つですが、
その秘密は、やはり「1分間」というキャッチーなタイトルと、簡潔ながら実りの多いその内容にあると思います。
単に理論を並べたてる解説書ではなく、一つの物語形式になっていますので、
難解なビジネス書が苦手という方でも、きっとすんなりと腑に落ちるはず。
冒頭、物語の中で、優秀なマネジャーの象徴として描かれている<1分間マネジャー>が座右の銘として紹介するフレーズに、
「気分のよい部下は、よい結果を生む。」
なんていうのが出てきますが、
これ以外にも、いかに人をうまく導いていくとよいか、その方法にまつわる「金言」が随所にちりばめられています。
特に、<1分間叱責法>の中で語られている、
失敗を犯した「人間」を叱るのではなく、はっきりと具体的に「行動」を叱る、という部分などは、
先日読んだ『EQ』に書かれていた、
夫婦間のもめごとでは、決して相手の人格を否定する言い方をしてはいけない。常に相手の「行動」について指摘しないといけない。
という内容にも通じる部分があると感じました。
また、
先日読んだ、リスクや確率に関する本の中に、「平均回帰」というお話が出てきていたんですが、そこで、
「叱ることで部下がいい結果を出す」という思考回路には、実は大きな勘違いが潜んでいて、
単純に、その人の実力の平均値よりひどく悪い結果が出た時に叱るから、その次には平均値に近い結果が出る確率が高く、結果的に叱った効果が現れたように見えるにすぎない。
なんて内容が書かれていたことも思い出し、
「褒め方」「叱り方」の大切さを、今一度考えさせられました。
人間性は否定せず、本人が犯した行動のみを叱り、そのうえで最後に、「自分は君の味方だ」「高く評価している」という絶対的な好意を表現する――。
…難しいそうに聞こえますが、この本を読んでいると、「なんだ、簡単そうだな〜」と思わせくれるところが、この本の魅力なのかもしれません。
僕自身、個人事務所ですから、あまりマネジメントスキルをフルに発揮するというシーンはすくないんですが、
それにしても、外部のスタッフさんと一緒にお仕事をしたり、ましてや家族内では、しっかり子供を育てるマネジャーの一人なわけで。
こうした観点からすれば、どんな方が読んでも、何かしら為になることの多い一冊だと思います。
人材掌握術に悩む方は、ぜひご一読を。
新宿駅最後の小さなお店ベルク。
不覚にも全く知りませんでした、このお店。

まあ、無理もないんですがね。過去、東京に住んでいたのは、サラリーマン時代の1カ月半ぐらいですから。
それにしても、新宿駅のビル地下で、個人店がビア&カフェを営んでいくには、それなりの苦労と努力があるようで。
僕も年間100店舗以上は個人店を取材していると思いますが、
こういったオーナーの想いがつまりつつ、一方で、冷静に計算が施されたお店というのは、
きっと長生きするんだろうな〜と思います。
本の中で「続けていくことの大切さ」というのが随所に触れられていますが、
やっぱり理想の店を実現するには、この「続ける」というのが一番のキーワードのように思います。
ビジネス書としての魅力は若干薄いような気もしますが、飲食店経営者にとっては参考になる店も多々あるはず。
なにより、この店に一度行ってみたくなる、そんな一冊です。

新宿駅最後の小さなお店ベルク 個人店が生き残るには? (P-Vine BOOks)
- 作者: 井野朋也(ベルク店長)
- 出版社/メーカー: ブルース・インターアクションズ
- 発売日: 2008/07/04
- メディア: 単行本
まあ、無理もないんですがね。過去、東京に住んでいたのは、サラリーマン時代の1カ月半ぐらいですから。
それにしても、新宿駅のビル地下で、個人店がビア&カフェを営んでいくには、それなりの苦労と努力があるようで。
僕も年間100店舗以上は個人店を取材していると思いますが、
こういったオーナーの想いがつまりつつ、一方で、冷静に計算が施されたお店というのは、
きっと長生きするんだろうな〜と思います。
本の中で「続けていくことの大切さ」というのが随所に触れられていますが、
やっぱり理想の店を実現するには、この「続ける」というのが一番のキーワードのように思います。
ビジネス書としての魅力は若干薄いような気もしますが、飲食店経営者にとっては参考になる店も多々あるはず。
なにより、この店に一度行ってみたくなる、そんな一冊です。