2010年07月03日

税金版セカンドオピニオン。

本日の日経新聞の夕刊に、「最近、税金版のセカンドオピニオンが増えている」という記事が掲載されていました。

セカンドオピニオンと言えば、医療の現場で、主治医以外の別の医師に、改めて診断を依頼することを差していますが、

最近では、こういった別の人に診断を仰ぐという現象が、税理士の業界でも増えているんだとか。

中小企業の中には、顧問弁護士の言うままに税金の申告をしている会社が多く、知らないままに余分な税金を払っているケースが結構あるのだそう。


確かに、僕の知り合いでも、節税対策として「小規模企業共済」には加入しているけど、「国民年金基金」は全く薦められていなかったり、

かなりの売り上げがあるにも関わらず、法人成りせずに、個人のまま事業を続けていたり、

まあ、個々の事情があるので、これが正解というのは一概に言えない部分もあると思いますが、ちょっと「?」な部分が垣間見えるケースもあります。


ただ、それなりの規模がある会社なら、「じゃあ、違う税理士にでも聞いてみようか?」と気軽に相談するだけの金銭的な余力がありそうなものですが、

個人事業主やフリーランスでは、なかなかそんな融通は利かない場合がほとんどでしょう。

もちろん、信頼のおける先生を見つけることが一番の策だと思いますが、

医療と同様、自分自身である程度真偽を見極められる知識を身につけることも大切だと思います。


これからは、会社に所属するだけでなく、個人としての力量が問われる時代。

最低限の税金の知識ぐらいは、一般教養として身につけておきたいものです。



・・・まあ、本日届いた、2級ファイナンシャル・プランニング技能士の合格通知で、1点に泣いた男がいう台詞でもないですが。。。



それにしても、子ども手当の満額支給が断念された今、「扶養控除の撤廃」は白紙撤回されるのでしょうか?

税金面からトータルの収支を考えると、ソンをする家庭が続出しそうなんですが・・・。

所得控除という分かりにくい部分をうまく利用して、ちゃっかり増税するそのやり口に、ちょっと怒りを感じる今日この頃です。


posted by もっぴ at 19:33| Comment(0) | TrackBack(0) | ライター日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

腹ペコ体験。

JAグループが発行する月刊『家の光』という雑誌の中に、「腹ペコ体験」なる取り組みを実施している小学校の記事を見つけました。

なんでも、新潟県のとある小学校では、一泊二日の宿泊学習で、自分たちが収穫した米や野菜だけで過ごすという体験をするそうです。

昨年度の栽培実績をもとに、一泊二日で食べられる量を計算。その限られた分量の中で、自分たちで工夫しながら献立を作り、餓えを凌ぐのだそう。

毎回、一日目の夜あたりから「空腹」状態になるのが通例らしく、二日目の朝には動けないような子も出てくるのだとか。

でも、こうした体験を経た子どもたちは、食べ物に対する考え方が変わるのだと言います。

確かに、食べ残しが「もったいない」といわれても、私たち30代ですら「食べるものがない」という経験がある人は稀でしょう。

こうした体験を通じて学ぶことはとても大きいような気がします。

我が家でも、自分たちの野菜だけで餓えをしのぐ、そんな体験をしてみても面白いかもしれません。

少しは、娘の好き嫌いも改善されるでしょうか?



・・・ただ、今の時期は嫌だな〜。

だって、キュウリばっかりの献立になりそうですから。


今年の夏野菜はなんだか大豊作の予感。

すでにジャガイモを段ボール二箱収穫済ですし、

「自分の栽培した野菜だけ」という制約にすると、意外に太ってしまったりして(笑)


posted by もっぴ at 15:35| Comment(0) | TrackBack(0) | ライター日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

フィンチの嘴。

最近、ご無沙汰でしたが、久々に読書。


フィンチの嘴―ガラパゴスで起きている種の変貌 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

フィンチの嘴―ガラパゴスで起きている種の変貌 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

  • 作者: ジョナサン ワイナー
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2001/11
  • メディア: 文庫




こちらは進化論について書かれた、その筋の方にはかなり有名な一冊(のようです)。

いろんな本で引用されているのを見かけ、ちょっと覗いてみようかな?と手に取ってみました。

そもそもダーウィンの『種の起源』が、かなり推測の状態で書かれたものというのが意外な発見だったんですが、

この本の中では、ガラパゴス諸島で研究を重ねた夫婦が、実際に起こる進化の過程を詳細な実証データに基づいて解明していくその様を描いています。

というわけなので、結論的なものにたどりつくまで、かなり長い(笑)。

ここらへんに興味のある方なら面白く読み進められるんでしょうが、あまりにまどろっこしいので、ざっくり斜め読みを敢行!

でも、随所に興味深い内容がちりばめられていて、いい本だなという印象は受けました。

…ただ、本の発刊自体が15年前なので、今読むとそんなに目新しい感じもないですが。。。


個人的に気に入った部分。

「変わり者はこのようなときには有利だ。このように熾烈な競争を多少でも避けられれば、それだけで大きな解放だ。新しい島を見つけたようなものである。」

これは、自然選択について語った部分の一説ですが、

要するに、少しでも同じ種類の生き物と違う餌、違う住みかを発見したものは、

それだけで厳しい競争から離れることができ、もっと楽に生きられる、ということを言っています。

これって、人間社会でもいえることですよね?

ビジネスでいえば「差別化」。ちょっとの違いが激しい競争を免れる手段になり得たりするわけです。

「みんなと一緒」を目指すと、際限なき競争に巻き込まれ、最終的に生き残れる会社、個人にならないといけない。

もちろんそれができるだけの実力を備えていればいいですが、それってかなり苦しいですよね?

それならば「変わりもの」になればいい。その方がずっと楽に過ごせる、というのです。

自然って、いろんなことを教えてくれるな〜としみじみ感じます。


また、本の後半には、農薬や化学薬品に対する虫やウイルスたちの「抵抗運動」が紹介されています。

こうした圧倒的な「選択圧」が掛けられると、その薬品に対して抵抗性を持つ個体のみが生き残り、それが繁殖をつづけることで、いつしか耐性の生物ばかりが増殖することになる。

これも、ある種の「進化の過程」だと語っています。


一見、日常生活には全く関係のないように思える「進化」ですが、この本を読むと、すぐ間近で「現在進行形の進化」が巻き起こっていることを痛感させられます。

自然というシステムの偉大さを改めて認識するとともに、実社会で生き残るための手立てを見つけるカギも見つかりそうな、そんな一冊だと思います。

posted by もっぴ at 04:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする