20歳のときに知っておきたかったこと スタンフォード大学集中講義
- 作者: ティナ・シーリグ
- 出版社/メーカー: 阪急コミュニケーションズ
- 発売日: 2010/03/10
- メディア: 単行本
今年は、すでに自己啓発系の本を200冊以上読んでいることもあり、最近の売れ筋の本にはあまり得られるものがないような感じを受けているんですが、
実は、この本にも同じ印象を受けました(笑)
まあ、ただこれは、僕自身がこの手の本を読み漁っているからの話。
自己啓発本にあまり触れたことがない人にとっては、必要なマインドを簡潔にまとめてあって、なかなかいい一冊なのではないかな〜と思います。
ただ、個人的には、分量的にも、内容的にもちょっと物足りなかったかなぁ〜。
「自分の殻を破ろう」
「ルールは破られるためにある」
「機が熟すことなどない」
「早く、何度も失敗せよ」
「幸運は自分で呼び込むもの」
「新しい目で世界を見つめみよう」
目次からタイトルの一部を抜粋してみましたが、これを見ただけで大体内容が想像つきますもんね?
個人的に疑問に思ったのが、「早く、何度も失敗せよ」のくだり。
確かにアメリカでは失敗をすることが次への成功へと繋がる気がしますが、
日本とアメリカとでは、失敗に対する認識に大きな隔たりがあると思いますので、
その辺はもっと慎重にならないといけないだろうな、というのが読後の感想です。
もちろん、リスクが取れる範囲内で、失敗をすることはとても大切だと思います。
ただ、特に金銭的な面で大きなリスクを取ってしまうと、取り返しがつきにくい。
しかも、日本では一度事業に失敗してしまうと、「じゃあ、次の事業では頑張ろう!」なんて新たなスタート切れる人はほんのごく一部。
法人設立のメリットに「有限責任」なんてフレーズが書いてあるのをよく目にしますが、
確かに株主にとっては有限責任かもしれませんが、小さな会社の経営者にとっては、全く有限でも何でもない場合がほとんどだと思います。
何かの本で「一度事業で大失敗した人は99%再浮上は無理」といった内容を目にした記憶がありますが、
一度大失敗して成功した人がマスコミに取り上げられる「レアケース」だということを考えてみても、
やっぱり事業の失敗は、簡単に挽回できないものだと言えそうです。
「まずは小さいところから」
経営に関する本には結構出てくる鉄則の一つですが、
起業は、焦らず身の丈にあったことから始めることが大切。
自分にとってのリスク許容度をキチンと見極めながら、心身に負担の少ない経営を心掛けたいものです。
…と、なんとなく、自分に言い聞かせてみたりして(笑)