単なるマネー本かと思いきや!
私の財産告白 [単行本] / 本多 静六 (著); 実業之日本社 (刊)
僕はこの著者の方を全然知らなかったんですけど、どうやらかなりの有名人のようで。
生まれは1866年。1952年に85歳でお亡くなりになるまでに、370冊あまりの著作を残し、その中の代表作のひとつが、どうやらこの『私の財産告白』みたいです。
本のタイトルから、投資や資産運用について書かれた本なのかな?と思っていたんですけど、
一言でいえば「人生訓」といいますか、もっと深い部分を諭した一冊になっております。
「天引きを中心とした地道なお金のため方」について教えてくれるだけでなく、
ビジネスにおいて「失敗は必須科目」だと説いていたり、
どうやったら人をうまく使うことができるのか、というアドバイスに至るまで、
本当に多岐に渡る内容が、実体験に基づいて網羅的に書かれていて、
長い年月を経た今もなお、「不変のお金持ち哲学」として愛読される本はやっぱり違うな、という印象です。
決して「裏技」や「飛び道具」的なテクニックは紹介されていませんが、
それだけに、人生を豊かにするための「一般解」として、ぜひ心に留めておきたい一冊だと思います。
以下、本の中のフレーズから少しだけ。
人生の最大幸福は職業の道楽化にある。
富も、名誉も、美衣美食も、
職業道楽の愉快さには比すべくもない。
職業を道楽化する方法はただ一つ、
勉強に存する。
努力また努力のほかはない。
「天才マイナス努力」には、
「凡才プラス努力」のほうが必ず勝てる。
人生即努力、努力即幸福
凡人のひとりとして、しっかりと脳裏に刻み込んでおきたいと思います。