2013年05月02日

ヤバい経営学。

あなたも、単に誰かの真似をしているだけ、だったりして。

ヤバい経営学: 世界のビジネスで行われている不都合な真実 [単行本] / フリーク ヴァーミューレン (著); Freek Vermeulen (原著); 本木 隆一郎, 山形 佳史 (翻訳); 東洋経済新報社 (刊)

ヤバい経営学: 世界のビジネスで行われている不都合な真実 [単行本] / フリーク ヴァーミュ...

表紙のデザインをご覧になって「あれ?」とお感じになった方は、かなりのビジネス書フリークだと思います。そう、このデザイン、ベストセラーになった『ヤバい経済学』とウリ二つ。タイトルも「経済」→「経営」に変わっただけ、という代物です。

そうなると、肝心の内容は“二匹めのドジョウ”でイマイチなんじゃ?と勘繰られそうですが、いえいえ、そんなことはありません! これがなかなか秀逸で、「ヤバい」の題名に偽りなしの面白さです!

著者の方は、どうやらロンドンのビジネススクールで教鞭を取る教授のようですが、本作が処女作で、発表以降、イギリスやアメリカで話題を集めたんだそうな。確かに注目されるのもうなづけます。

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唐突ですが、みなさんは、以下の4つのメッセージ、どれが一番節約に効果があると思いますか?

@節約しよう! 環境のために。
A節約しよう! 社会のために。
B節約しよう! あなたの出費も減らせるのだから。
C節約しよう! みんなもやっているのだから。

この4つのメッセージをとあるマンションの住人に配った結果、最も節約に効果があったのは、意外にもCだったといいます。「他人がやっている」という事実は、予想以上に人々の行動に影響を与えているというのです。

そして、これは個人だけでなく企業にも当てはまるんだとか。「競合他社もやっているから」、「流行の経営手法だから」という理由で、周りと同じ選択をしている経営者が少なくない。しかも、それが非合理な状況だったとしても…。

とまあ、こんな調子で、普段「よかれ」と思って行っている企業行動に、「ちょっと待った!」と厳しいツッコミを入れてくれるのが本作。この他にも…、

・短期間に爆発的に成長しようとしても、思った通りの結果は生まれない(「時間圧縮の不経済」)
・ほとんどの買収は失敗に終わる
・低迷企業が一つの事業に集中していないのは、もっと儲かるビジネスを探そうとして多角化した結果
・ISO9000を導入すると、イノベーションが犠牲になる
・イノベーションをおこす会社は早く死ぬ、ほとんど例外なく…

終始こんな具合で、経営の常識を次々と喝破していく痛快さがヤミツキになること請け合い。真偽のほどはまぁ分かりませんが、目の前のセオリーを一度疑ってみる、そんな姿勢が養える一冊かと。

posted by もっぴ at 09:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする