どうも、名古屋のフリーライターの平井です。
今日は、昨年に読んだものから一冊。
『エッセンシャル思考』という本をご紹介です。
どうやら結構、売れているみたいですね。
エッセンシャル思考 最少の時間で成果を最大にする -
サブタイトルに「最少の時間で成果を最大にする」とありますが、
これだけを見ると、大量の仕事を効率よくこなすための
ハウツー本という感じに思えます。
が、実際の内容は、これとはかなり違っていて、
いわば「仕事の断捨離」とでもいった趣の内容になっております。
いかに断るか。重要なことだけしかしないか。
これを「考え方」から「断り方」に至るまで
断れないすべての人たちに指南してくれているのが本書です。
本書によれば、優秀な人ほど、
どんどんと良くない方向に進むようでして。
もしかしたら、あなたも
こんなパラドックスに陥ってはいないでしょうか。
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●第一段階
目標をしっかり見定め、成功へと一直線に進んでいく。
●第二段階
成功しか結果、「頼れる人」という評判を得る。
「あの人に任せておけば大丈夫」と言われ、
どんどんと多様な仕事を振られるようになる。
●第三段階
やることが増えすぎて、
時間とエネルギーがどんどん拡散されていく。
疲れるばかりで、すべてが中途半端になる。
●第四段階
本当にやるべきことができなくなる。
成功したせいで、
自分を成功に導いてくれた方向性を見失ってしまう。
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本からの引用ですが、どうでしょうか?
もし「自分もそうかも」なんて思うあなたは、
本書の考え方が役に立つかもしれません。
(…なんだか本のセールスみたいだ!)
本のタイトルである「エッセンシャル思考」とは、
こうしたスパイラルから抜け出すための思考法のこと。
「やらなくては」→「やると決める」
「どれも大事」→「大事なものはめったにない」
「全部できる」→「何でもできるが、全部はやらない」
こんな風に考え方を変えていくべきだ、と説いております。
僕も、優秀かどうかか別として、
色々と頼まれごとを断れないタチなもんですから、
大量の仕事を抱え込んでアップアップすることが結構あります。
フリーランサーだから、
多少オーバーワーク気味の方が良い気がするものの、
やっぱり年齢を重ねると、徐々に無理も効かなくなってくるわけで。
近ごろは、重要な部分を見極め、
それ以外を捨てる勇気も必要かな、なんて思います。
まあ、「どれもやりたくなっちゃう性分」は、
なかなか治らない気がしますが…。
本を読んでみると、
『ザ・ゴール』『7つの習慣』『ビジョナリー・カンパニー』のほか、
ドラッカーの著書の一節などが随所に紹介されておりまして、
なんだか、古今東西のビジネス書から
仕事の選択と集中に関するトピックを集めてきて
濃縮還元したような野菜ジュース的な一冊になっております。
前述した本がお好きな方の復習本としてもお勧めですし、
入門編として読んでもらっても、とっつきやすくて良いのかも。
最近、お疲れのあなた。
「ちょっと働きすぎ?」なんて感じているなら、
栄養ドリンク代わりに、一冊いかがでしょうか?
ちなみに、本書の最後の方には、こんな言葉があります。
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「本当に重要なのは何なのか?」
それ以外のことは、全部捨てていい。
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そうか〜。でも、日本のサラリーマンにとっては劇薬かも。
なんで、実践するかどうかは、自己責任でお願いします(笑)。