2016年11月26日

地方創生大全。

どうも、名古屋のフリーライターの平井です。

ええ、今日も仕事ですよ。
もう年末ですから・・・。

というわけで、そんな執筆の最中、
息抜きもかねて一冊、書評をお届けします。

先日読んだ『地方創生大全』です。

地方創生大全 -
地方創生大全 -

書店に足を運んでみると、
まあまあな確率で平積みしてあるこの本。
僕もその平積みに誘われて手に取った輩ですが、
これがまた、なかなかよい本でして、
先日の新幹線出張の折りに、行き帰りの車中で
むさぼるように読んだ次第です。

最近では「地方創生」が半ばブームのようになっていて、
あちこちでこの手のフレーズを耳にするようになりました。

僕も僭越ながら、農業をやるようになって、
地方創生にちょっぴり関わるようになりまして、
田舎ならではの強固なしがらみを痛感。
「地方創生」と口では簡単に唱えられますけど、
いざそれを実現しようとなると、
なかなか一筋縄ではいかんよね〜と思うわけです。

が、この本の著者の方は、
それを高校生の時分からやってきていて、
もちろん失敗もありながら、
現場で地方創生力を磨いてきた方のようです。

そして、現場の実情を知る者だからこそ、
この本では「はじめに」の段階から、
巷に溢れる地方創生の問題を滅多切りしております(笑)

ちなにに「はじめに」では、こんな事が書かれていて。

***

一瞬だけを切り取って「成功」というのは簡単ですが、それが継続するかのほうが重要です。数年、さらに言えば数十年にわたるような「成功」をつくり出すことが極めて難しいのは、言うまでもありません。つまり、絶対的な成功などはなく、成功と失敗を繰り返しながら、それでも決定的な失敗をせずに、どうにか上昇気流をつくり出していく日々の取り組みこそ、地方活性化のリアルです。
それらは例外なく、ニュースでは取り上げられない、とても地味な取り組みです。
残念ながら、そのような継続性のある地味な取り組みは、都市住民からすると感動がなく、別にどうでもいい話なので、メディアも取り上げません。

***

メディアに携わるものとしては、
なんだか耳が痛いですね・・・^_^;

僕らはどうしても話題先行で、
長期的かつ地味な活動に焦点を当てることは
おざなりになりがちですから。

そのほかにも、補助金を活用した取り組みが、
どうしてなかなかうまくいかないのか、など
単なる地域活性化の枠をはみ出して、
組織運営や企業経営にも役立つような
示唆に富んだ指摘が盛りだくさん!

僕の座右の銘のひとつである
二宮尊徳の「積小為大(せきしょういだい)」という
言葉が紹介されているのも評価高し!です(笑)

なんだか最近は、
二宮尊徳像が「歩きスマホを助長する!」と
撤去されたりしてるみたいですけど、
著者の方いわく、単に仕事を手伝いながら
勉学に励んだ立派な少年・・・ということではなく
薪をまちで売るというエネルギー事業を行い、
その資金を元手に地域再生に取り組んだんだそうな。
そんな話、この本で初めて知りました。

かなり面白い一冊です。
アマゾンのレビューもなかなか良いですし。
立ち読みで「はじめに」だけでも
目を通してみると、買っちゃうだろうなぁ〜、たぶん。

posted by もっぴ at 20:32| Comment(0) | TrackBack(1) | ライター日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年11月23日

次の時代を、先に生きる。

どうも、名古屋のフリーライターの平井です。

今日は祝日ですね。
僕は?というと、ちょっぴり家族サービスをしつつ、
取材をしたり、原稿を書いたりと、
まあ、いつも通りの1日です。
そろそろ年末が近づいておりますし、
なかなか落ち着いて休みは取れないですかね〜。

さて、世間はお休みということで、
このブログをご覧いただいている方も、
いつもよりは多めのようですので、
少しばかり更新をしようかと思い、書評を一つ。

先日読んだ『次の時代を、先に生きる。』です。

次の時代を、先に生きる。 - まだ成長しなければ、ダメだと思っている君へ - -
次の時代を、先に生きる。 - まだ成長しなければ、ダメだと思っている君へ - -

著者は、高坂勝さん。
脱・資本主義系の本がお好きな方であれば
おそらくご存じなのではと思いますが、
『減速して自由に生きる ダウンシフターズ』などの
著書で知られている方ですね。

帯には「経済成長なんてクソ食らえ!!」なんて
ちょっと過激なフレーズが踊っているわけですが、
要するに、今までの成長ありきの社会を見直して、
足るを知る、ほどほどの経済を志向し、
もっと豊かな人生を取り戻そう、というお話。

最近、既存の資本主義を見直そうという
方向性のビジネス書が結構出回っておりますが、
その類いの一冊、と申し上げれば
おおよそ内容を掴んでいただけるのでは、と思います。

僕は仕事柄、ある意味資本主義の権化ともいうべき、
広告関係の執筆も多いですから、
あんまり強く言えない立場ではあるのですが、
それにしても、今後も右肩上がりの成長を前提に
目標設定するような仕事の仕方は、
ちょっと息苦しいのかなと感じます。

手を抜かない程度に、身の丈で、ほどほどに、
やりがいを感じるワークスタイルを選ぶべきであって、
そういう意味では、この本に同意するところは結構多いです。

ただ、全体的にアベノミクス批判の色が強くて、
そのあたりは、なんとも同調しずらい感じがします。

個人的には、資本主義経済の恩恵は受けつつも、
セーフティネットとして貨幣に頼らない生き方を取り入れるという、
よく言えば「いいとこ取り」、悪く言えば「どっちつかず」なスタンスが
ベストなんじゃないかな〜なんて思いながら、
読み進めておりました。

小さな農業で最低限の食い扶持を確保し、
その上で、自分が本当にやりたいことを仕事にするというのは、
農業を使ったベーシックインカムみたいなようなもので、
とてもいいことじゃないかと、ずっと考えています。
この本でも指摘されている通り、自分の食料を作ることは
それほど大変なことではないと思いますし。
家庭の自給率なんて、品物にかなり偏りは出るものの、
難なく100%を超えちゃいますから(笑)。

ともあれ、ちょっと会社に疲れたな〜とか、
今の生き方を見直したいな〜なんて、
悩める方の一服の清涼剤としては、なかなかの良書かと。
「お金がなくても大丈夫!」と安堵できること請け合いです。
・・・もちろん、全くないのも考えものですけどね。。。

普段、ビジネス書を大量に読む僕としては、
こういう感じの本を適度に挟むことで
お金一辺倒の考え方とのバランスを取るようにしています。
なにごとも、ほどほどが一番ですからね。

こんな考え方だから、何事も中途半端なのかなぁ〜。


posted by もっぴ at 20:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年11月20日

新旧ファミコンそろい踏み。

どうも、名古屋のフリーライターの平井です。

世間もすっかり秋が深まってまいりまして、
夜がだいぶ長く感じるようになってきました。
「読書の秋」ということで、
秋の夜長は本と一緒に・・・という方も多いと思いますが、
さて我が家は?・・・と申しますと、
もっぱら最近発売された「アイツ」に夢中です。

そうです、例の「ミニファミコン」、正式には
『ニンテンドークラシックミニ ファミリーコンピュータ』です。

01.jpg

せっかくなので、
書庫に眠っていたのを引っ張り出し、
新旧で並べて撮ってみました。
こう見ると、なんだか遠近法で
同じ大きさに見えるから不思議です(笑)

未だに品薄状態が続いているようですが、
発売間もなく入手した我が家では、
家族ですっかりレトロゲームのとりこに。

くにおくんのゲームをプレーしながら、
「これって、いいヤンキーなの?」
「そうそう、マイルドヤンキーだよ」
なんて、娘2人がいいながら、
(ちょっと違う気がするぞ・・・)
きつめの色彩と粗めのドット絵に
目をシバシバさせつつ、
いろんなタイトルを楽しんでおります。


あと、同じく復刻した
往年の雑誌たちも勢い余って入手。。。
(ええ、完全に「ダメな大人」ですよ!)

FullSizeRender (1).jpg

そして、こちらも書庫から当時のものを。
(ファミコン通信は創刊号の復刻版、
ファミマガは当時の最終号です)

FullSizeRender.jpg

懐かしいですねぇ〜。

ちなみに僕は「ファミマガ派」。
当時は100万部も売れていたそうですから、
出版業界もいい時代だったんですねぇ〜。

posted by もっぴ at 19:39| Comment(0) | TrackBack(0) | ライター日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年11月14日

お仕事のご報告。

どうも、名古屋のフリーライターの平井です。

本日は、少しばかりお仕事のご報告を。

先日、『500円でお昼ごはん。愛知・尾張西部版』の
Vol.5が発売になりました。

IMG_1780.JPG

実はこの本、創刊前からアドバイザー的な立場で
制作に少しだけ関わっておりまして、
今回、いよいよ第5弾が発刊されるに至りました。

今をさかのぼること2年前、
創刊を目指す方から助言を求めれた時には、
「なかなか難しいですよ…」とか、
「収益化は厳しいのでは…」とか、
ネガティブな言葉ばかりぶつけていた僕ですが、
「ランチで地域を活性化したい!」という想いを胸に、
発行人の方がなんとか継続してきたおかげで、
最近では認知度もだいぶ高まってきた様子。
良かったなぁ〜としみじみ感じている次第です。

本のタイトル通り、
掲載された飲食店のランチが
500円でお得に食べられるという
まあ・・・アレですわ、
なんちゃらパスポート的なノリの本ですが、
徐々に掲載店も増えて、
新しい本が出るたびにお得度もUPしている模様。

尾張エリアの書店やコンビニで販売されているので
ご興味のある方はぜひお手に取ってみて下さいませ。

posted by もっぴ at 15:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 著書&お仕事報告 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年11月08日

LIFE SHIFT。

どうも、名古屋のフリーライターの平井です。

先日の投稿から、早いもので約1カ月。
更新せねば…更新せねば…と思いつつ、
しばらく放置が続いておりましたが、
やっと重い腰を上げて久々の記事アップです。

まあ、毎度のことながら、
「更新がない=忙しい」ということなので、
自分的には充実した毎日なんですけどね。

現在は今年4本目の社史を執筆中ですし、
そのほか、雑誌の記事やら、大学案内の取材やら。
さらに農業の方でも新たな試みを始めたりと、
某広告代理店さんを責められないほどの
ハードワークっぷりです。

う〜ん、健康にも留意せねば…。

さて、そんなこんなで久方ぶりの更新ですが、
あんまり仕事のことで大っぴらに書けることもないので、
最近読んだ本の紹介でもしようかと思います。

リンダ・グラットン/アンドリュー・スコット著の
『LIFE SHIFT(ライフ・シフト)』です。

LIFE SHIFT(ライフ・シフト) -
LIFE SHIFT(ライフ・シフト) -

ちょっと前に『ワーク・シフト』という本が出て
こちらもそれなりに話題となったのですが、
そんな著者が送る「新しい働き方」の本がこれです。

副題は「100年時代の人生戦略」。

人類の大半が100年生きるという
今までにない世界をどう生きていけばいいのか。
それがこの本のテーマです。

すんごくざっくり言うと、
今までの人生は、教育、仕事、そして引退という
3つのステージを生きてこれば
安定した生活を過ごすことができたけど、
これからはそれじゃダメだよね、というお話。

日本でも年金の持続可能性が疑問視され、
実質破綻してるんじゃね?的指摘が多い昨今。
これは日本だけでなく、海外でも同じらしく、
100年生きるのが当たり前になってくると、
今までの3ステージで人生を組み立てるのは、
もはや成立しなくなる、と本書は指摘しています。

じゃあ、どうすればいいのか?

そこで本書が提案するのが「マルチステージの人生」。
従来の3ステージに縛られることなく、
柔軟性、最新の知識、新たな人的ネットワークなどを
積極的に手に入れていく必要があると説いています。

全体を読んでみて、
納得できる部分はもちろん多かったものの、
サラリーマンが当たり前である日本で、
「マルチステージ」といきなり提案されても、
そこへと思い切って踏み出すのは
なかなか難しいかな〜というのが感想でした。

フリーランスの僕からすると、
ほとんど会社に属せず生きてきているので、
なんとも感じないんですけど、
今までサラリーマンしか経験してない人には、
いい意味でも、悪い意味でも、
ある種の縛りがあった方が安心なんだと思います。

創業を志す人たちの勉強会なんかに参加すると
その心的ハードルが一番のネックだったりしますから。

ただ、冷静に考えてみると、
100歳まで生きると仮定した場合、
同じ会社で65歳まで働けたとしても、
あと35年間も食いつないでいけないといけないわけで、
人生において、サラリーマン以外の働き方を
必然的に経験するしかないわけですよね。

そうなった場合の心の準備だけでもしておいた方が、
色々と不幸がなくていいかな、なんて思ったりします。

僕も目下、「フリーライター」に「農家」を加えた
「マルチステージな人生」へとばく進中。
大先輩の農家さんは、85歳を超えても現役だったりするので、
僕もそんな匠の域に到達するまで、
二刀流にさらなる磨きをかけていきたいものです。

posted by もっぴ at 21:06| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする