どうも、名古屋のフリーライターの平井です。
ええ、今日も仕事ですよ。
もう年末ですから・・・。
というわけで、そんな執筆の最中、
息抜きもかねて一冊、書評をお届けします。
先日読んだ『地方創生大全』です。
地方創生大全 -
書店に足を運んでみると、
まあまあな確率で平積みしてあるこの本。
僕もその平積みに誘われて手に取った輩ですが、
これがまた、なかなかよい本でして、
先日の新幹線出張の折りに、行き帰りの車中で
むさぼるように読んだ次第です。
最近では「地方創生」が半ばブームのようになっていて、
あちこちでこの手のフレーズを耳にするようになりました。
僕も僭越ながら、農業をやるようになって、
地方創生にちょっぴり関わるようになりまして、
田舎ならではの強固なしがらみを痛感。
「地方創生」と口では簡単に唱えられますけど、
いざそれを実現しようとなると、
なかなか一筋縄ではいかんよね〜と思うわけです。
が、この本の著者の方は、
それを高校生の時分からやってきていて、
もちろん失敗もありながら、
現場で地方創生力を磨いてきた方のようです。
そして、現場の実情を知る者だからこそ、
この本では「はじめに」の段階から、
巷に溢れる地方創生の問題を滅多切りしております(笑)
ちなにに「はじめに」では、こんな事が書かれていて。
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一瞬だけを切り取って「成功」というのは簡単ですが、それが継続するかのほうが重要です。数年、さらに言えば数十年にわたるような「成功」をつくり出すことが極めて難しいのは、言うまでもありません。つまり、絶対的な成功などはなく、成功と失敗を繰り返しながら、それでも決定的な失敗をせずに、どうにか上昇気流をつくり出していく日々の取り組みこそ、地方活性化のリアルです。
それらは例外なく、ニュースでは取り上げられない、とても地味な取り組みです。
残念ながら、そのような継続性のある地味な取り組みは、都市住民からすると感動がなく、別にどうでもいい話なので、メディアも取り上げません。
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メディアに携わるものとしては、
なんだか耳が痛いですね・・・^_^;
僕らはどうしても話題先行で、
長期的かつ地味な活動に焦点を当てることは
おざなりになりがちですから。
そのほかにも、補助金を活用した取り組みが、
どうしてなかなかうまくいかないのか、など
単なる地域活性化の枠をはみ出して、
組織運営や企業経営にも役立つような
示唆に富んだ指摘が盛りだくさん!
僕の座右の銘のひとつである
二宮尊徳の「積小為大(せきしょういだい)」という
言葉が紹介されているのも評価高し!です(笑)
なんだか最近は、
二宮尊徳像が「歩きスマホを助長する!」と
撤去されたりしてるみたいですけど、
著者の方いわく、単に仕事を手伝いながら
勉学に励んだ立派な少年・・・ということではなく
薪をまちで売るというエネルギー事業を行い、
その資金を元手に地域再生に取り組んだんだそうな。
そんな話、この本で初めて知りました。
かなり面白い一冊です。
アマゾンのレビューもなかなか良いですし。
立ち読みで「はじめに」だけでも
目を通してみると、買っちゃうだろうなぁ〜、たぶん。