2009年08月24日

すごかった、決勝!

思い切り振り抜いたバットが、軽快な金属音を上げる。

カキーンッ!!


思わず息を呑んだ観客たちの目線の先には、白球をミットに収める三塁手の姿が。

わき上がる歓喜の声と、球場を包み込む惜しみない拍手。

夏のドラマが、ついに、その幕を閉じたーー。




始まりは、9回表2アウト。

「10-4」

誰もが、中京大中京の勝ちを疑わなかった。

マウンドには、エース・堂林。

アルプススタンドを埋め尽くした両応援団。

その光景は、まさに「勝者」と「敗者」。


それが、である。


日本文理のエース・伊藤が打席に立つと、スタジアムに「伊藤、伊藤・・・」のコールが沸き起こる。

マウンドを映し出した映像が、まるで地震でも起きたかのように、観客の高鳴る胸と呼応するかのように、大きく揺れ始める。

そして、その声に後押しされたかのように、伊藤のバットから放たれた打球は、キレイに三遊間を抜けていく。

「野球は2アウトから」

これほどまで、その言葉の重みを実感するシーンに出会ったことがあっただろうか?


ジ・エンドかと思われた、神懸かり的なファールフライ。

脅威の粘りが生み出した、四球、そして死球。


「10-9」


終わってみれば、わずか1点差。

しかも、最後の痛烈なサードライナーが、もう2メートル横にそれていたとしたら。


これだから、高校野球は面白いーー。

そう思わせてくれるナイスゲームでした。


posted by もっぴ at 20:47| Comment(0) | TrackBack(0) | ライター日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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