本日2010年1月18日付の日経新聞に、積み立て型商品に関する記事が掲載されていました。
その内容をざっくり要約すると、「ドルコスト平均法で、投資のリスクを軽減できるというのは錯覚」というものです。
この記事は、楽天証券経済研究所客員研究員の山崎元氏による指摘が、内容の中心に据えられているんですが、
記事の脇には、毎月1万円ずつ積み立てた場合と、最初に一括購入した場合との比較グラフが掲載されており、理論的に分かりやすい説明がなされています。
投資というは、将来に値上がりするのか、値下がりするのか分からないため、常にリスクと隣り合わせです。
毎月一定額を購入する「ドルコスト平均法」は、安い時に多く買い、高い時に少なく買う、という行為を繰り返すことで、このリスクを低減できることが一般的に言われています。
ただ、このグラフを見る限り、必ずしも「ドルコスト平均法」が正しいともいえなさそうです。
確かに、冷静に考えてみれば、将来の値上がり、値下がりが分からないわけですから、例えば、今、一括購入できる資金があるとして、毎月積み立てをしていくとしたら、その後値上がりしてしまったら、「一括購入しておけば、ドカンと儲かったのに!」ということになるわけです。
そうなると、「ドルコスト平均法」は、山崎氏の著書等にもあるように、購入者の気休めにしかならない、というのが正しいように思います。
ただ、新聞の記事にもある通り、積み立て型商品では、強制的に投資に資金を回すため、資産形成を行う上では効果があると思います。
「お金があると、つい使っちゃう…」なんて人なら、コツコツ投資を続けていく方が、確実に資産が増えていきますから。
ともあれ、「ドルコスト平均法」は、FPのテキストにも「有効な投資手法のひとつ」と紹介されているぐらいの代物。
世の中、正しいと言われているものが、実はそうではなかった、なんてことも結構あるわけで。
やはり、正誤を見分ける術を身に付けることが一番大切なんだな〜と、感じることの多い今日この頃です。
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