一体、どれだけ映画鑑賞から離れていたんでしょうか。。。
で、今回は『崖の上のポニョ』。
え?「先日、金曜ロードショーでやらなかった?」って?
そうです、それを録画して見ただけです(笑)
でも、思うところがあったのでここで書いておきたいな、と。
昔からジブリアニメのファンで、新作の映画が封切られるたびに、映画館で作品を見てきたわけですが、
近頃は、全くジブリ作品に興味が湧かなくなりました。
だって、面白くないんだもん。
「ハウルの動く城」あたりから、なんだかストーリーが脈絡なく展開するし、絵もどうも書き込みが足りない気がするし。
実際、「崖の上のポニョ」を見た後に、こちらも先日テレビ放映された「もののけ姫」の画面と比較してみましたが、明らかに「もののけ姫」の方が、絵に気合が入っています。
背景の細かい部分から、人物の描写に至るまで、これぞ「ジブリ作品」と言わんばかりの、圧倒的な画の迫力。
それに比べ、絵の色使いやタッチこそ魅力があるものの、「崖の上のポニョ」には、そこまでの迫力はありません。
ただ、傍らにいる娘を見ながら、なんとなく気づかされた思いがしました。
この映画が「つまらない」と感じるのは、ジブリ作品の問題なんかじゃなく、きっと自分たちが「大人だから」なんだ、と。
現に、横にいる娘は、しっかりと映画を見ています。
もちろん、アニメや漫画が「子どもだけのもの」なんてことを、今更言うつもりはありません。
ただ、ジブリ作品、とりわけ「崖の上のポニョ」は、明らかに「小さな子どもたち」に向けて製作された映画。
そういう意味では、子どもたちのハートさえしっかり掴むことができれば、興行成績的な成否は抜きにして、作品としてはしっかりと目的を達成しているわけです。
最近、子どもの一緒に絵本を読むことが多いんですが、
子どもに人気の作品は、必ずといっていいほど、ストーリーに脈絡がありません。
そこに描かれた絵も、全くもって理解不能というものが多い。
でも、子どもたちは、奇想天外な内容に惹きつけられ、夢中になって笑い転げます。
「崖の上のポニョ」って、きっとこれなんじゃないか、と。
そして、すでにジブリ作品は、自分にとってはあくまでノスタルジーの対象であり、リアルの鑑賞対象者ではないのだ、と。
アニメや漫画が「子どもだけの娯楽」ではなく「大人にも耐えうる娯楽」にもなりつつある今、あえて「子ども限定の嗜好品」があってもいいような気がする。
ジブリには、あらためて「親目線」から、素敵な映画を造り続けていってほしいなと思います。
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