その記事は、歌人・小池光氏が書く「うたの動物園」。今回の題目は「ペンギン」でした。
記事によると、日本人がペンギンと出会ったのは今から百年前、南極に降り立った探検隊による発見が契機になっているそうですが、
その探検隊がとった行動が実にユーモラスなんです。
とある隊員は、生け捕りにした「二足歩行する不思議な生き物」を集め、尺八を聞かせたのだそう。
「開南丸の甲板で、生捕の片吟鳥が十四五羽居つた時、尺八を吹いて聴かせたましたところ、いづれも耳をすまして、其捕虜たる身をも忘れたやうな姿でありました」
南極で尺八を吹く男。それを固唾を呑んで聴くペンギン。
想像しただけで、何と滑稽なシーンでしょうか(笑)
また、ペンギンを「捕虜」と表現するとは。。。
そして、この記事の最後、皇帝ペンギンの感動的な子育てを紹介。それがすべてオスの仕事であることの触れ、筆者の一言。
「父親の鑑(かがみ)ここにあり」
ウマい。さすが歌人というべきか。脱帽です。
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