これはちょっとスゴイ一冊!
路上生活者にスポットを当てた本で話題の著者がいることは以前から知っていましたが、手に取るのは今回がはじめて。
ビジネス系雑誌(だったと思います…)の書評を見て、ちょっと読んでみようかな?と気軽に図書館で借りてみた一冊ですが…、
これ、かなりいいです!
別に路上生活者を賛美するつもりは毛頭ありませんが、「彼らがどんな考え、主張を持ってその生活を続けているのか」という素朴な疑問から、
「純粋に「所持金ゼロ円」という絶望的な状況で、人間は生きていくことはできるのか」という根源的な命題にいたるまで、
いろんなことを考えさせてくれる一冊だと思います。
これだけエコを声高に叫びながら、膨大に廃棄され続ける「都市の幸」。
海の幸や山の幸がなくても、大都会という肥沃な大地が生み出す「都市の幸」があれば、十分に人は生きていけるという姿を見せつけられると、
今までの人生観を根底から揺さぶられるような気さえしてきます。
廃棄された車のバッテリーと太陽光パネルを組みあわせて自家発電をしていたり――。
捨てられたレアメタルを収集し、平均月収は30万円という人がいたり――。
雨水再利用システムを完成させ、飲み水を自分で確保していたり――。
「お金」って何なのか? 「働く」って何なのか? 「生きる」って何なのか?
現状の生活に悩みを抱いている方には、「すぅ〜」と肩の力を抜いてくれような、そんな一冊になるかもしれません。
…まあ、そんな深く考えなくても、素直に「面白い」と思える内容ですから、機会があればぜひ一度手に取ってみてください。かなりお勧めです!
2010年09月19日
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