今度はがらりと方向性を変え、農業のお話。
新規就農で「養鶏」をはじめた方が、どのように卵ビジネスで商売を成功させたのかを綴った一冊。
僕がフリーライターをしながら新規就農を果たしたことは、すでにこのブログでもお伝えしているかと思いますが、
そのきっかけとなったのが『農で起業する!』という一冊の本でした。
それまで、農業といえば「時代遅れのビジネス」といったイメージを抱いていたんですが、
実際は、ハイテク機器を導入したり、いろんな数値の測定をしたり、という実情を知り、
科学的な検証を交えた、実にクリエイティブなビジネスなんだな〜と目からうろこでした。
で、今回もそんな話を期待しながら読んでみたんですが、
ニワトリのことを大切にする姿勢には、純粋に「すごいな!」と感じるものの、
「じゃあ自分もこういった手法を使って…」といったように、
すぐにビジネスに役立てられるような情報は少ないかな〜というのが印象でした。
なにせ、この方の「ニワトリに対する愛情」がハンパじゃない!
また、以前から鶏卵関係の会社にお勤めで、
就農前に基礎的な知識・ノウハウを習得されていたようですから、
この著者のやり方をそのまま真似して就農したい、という方がいるとしたら、
よほどの愛や経験がない限り、失敗するリスクが高いような気がします。
ただ、「返せるアテのない借金はしない」といった経営哲学や、
マスコミに取り上げてもらうための方法を書いた部分などは、
他のビジネスを展開する方にもなかなか参考になる内容ではないかなと思いますので、
アグリビジネス関係に興味のある方は、手に取ってみてもいい一冊かな〜とは思います。
なにより、著者の方が生産する『つまんでご卵』という卵が食べたくなる、というがこの本の一番の感想。
実際、どんな卵なんだろう? 卵かけごはんフリークとしては、ちょっと気になる存在です!
2010年10月10日
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