最近話題の電子書籍がらみの一冊。
ウェブや電子書籍の台頭が出版に与える影響について、そっち方面の識者たちが書きつづった一冊。
ライターや編集者にとっては、なかなか厳しい現実が押し寄せてきているな、と感じさせる内容になっています。
…まあ、そんな現実を知ったところで、結局は「自分磨きに精を出す」「常に良いコンテンツを作り上げることを考える」以外に、特にやることもないかな〜なんて気もするんですけど。
ただ、「単に文章がお金になる」という構図がちょっとずつ崩れてきて、文章以外の付加価値の部分の創出も必要になってくる時代になりそうだな、というのが感想です。
例えば、入口(=音楽)をフリーにして、ファンを増やし、その他のモノ(=ライブやグッズ販売)するミュージシャンのように、
無料で提供した文章によって読者を掘り起こし、その中で、有料の本やイベント、グッズ販売などへと展開していくという、よりアーティスト的なビジネスの発想が求められてくるのかな、とも思いました。
それにしても、この本で語られている「ウェブ図書館」の構想はもっと衝撃的。
ウェブ上で本が見られるようになったら、出版社の存在そのものを破壊しかねません。
有料課金などの案が提示されていましたが、システムをうまく軌道に乗せるまでのうちに、中小の出版社は間違いなく淘汰されてくるでしょう。
電子化の波は、私たちのような末端のクリエイターよりも、出版社に大きなインパクトを与えそうだなと改めて痛感しました。
ともあれ、時代の波にうまく乗れるように、常にアンテナの感度を高くして、情報収集を怠らないように努めたいと思います。
まずは、最近購入した「ipod」を使いこなさないと。。。(←今更ですが)
2010年10月11日
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