先日、とある雑誌で将棋の羽生さんがお勧めしていた一冊。
昨年、101歳でお亡くなりになったお坊さんが書いた本。文字通り「遺言」になったわけですが、その中身は決して年寄りのお説教という感じではなく、人への愛があふれているような、そんな内容になっています。
人間、101歳も生きると考え方も常人の粋を超えてくるのでしょうか? 最近、農作業をしている関係で、80歳以上の年齢の方にお話を伺うことが多いですが、実に「利他の精神」にあふれていて、本当に見習うべきところばかりだな〜と痛感します。
…と、話が若干脇道にそれましたが、本の内容は?というと、著者が人生について思うところを100個のトピックにわけて語っております。
ワンフレーズのものがあったり、具体的な事例を出して説明するくだりがあったり、いろんな緩急をつけながら、全体としてはさらりと読める一冊になっています。
例えば、失礼させていただいて、タイトルだけ引用させていただくと…、
・人生は例外がほとんど
・待つことができるというのは大きな勇気です。
・私にとって、家内あっての私です。
・怠惰心は本当にクズだと思います。
・社会的に成功しても、人間性を高めなければ意味はありません。
・無理をしない。無精をしない。無駄をしない。
・相手の感謝を期待して人に親切にするのなら、いっそ、やめちゃいなさい。
…などなど。自分が気になるフレーズだけを挙げてみましたが、皆さんも「う〜ん」と考えさせられる部分が少なからずあるのではないでしょうか?
直接的にビジネスなどに通じる本ということではないですが、人間の基礎、ベース部分を改めて見つめ直す意味では、しっかりと骨や肉になる大切なメッセージがちりばめられているような気がします。
いわば「社会人のための道徳の教科書」。そんなに堅苦しい内容ではありませんから、人生について悩んでいるような人は、ぜひ気軽に手にとってみることをお勧めします。心がすっと楽になる。そんなリラクゼーション効果もありそうな一冊です。
2010年10月13日
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