最近出た本ですが、図書館で借りてみました。
ビジネスでは、「差別化」というフレーズがいろんなシーンで出てきますが、最近、差別化を図りすぎて、結局意味分からない機能ばっかり追加された商品が増えている感じがしませんか?
…という部分にスポットあてているのがこの本。業界内の競合が、同じベクトルを向いたまま過剰な「差別化」を追求するあまり、以前なら2〜3種類程度だった同カテゴリーの商品が、膨大なアイテムを生み、結果的に「少しだけ機能が違ったアイテム群」として認知されるようになってしまっている――。そんな指摘をしています。
確かに、昔、食器用洗剤といえば、我が家では「ママレモン」が代名詞でした。でも、今では各社がしのぎを削り、より油汚れが落ちやすかったり、心地よい香りがしたり、肌荒れを防いだり…と、他社にはない付加価値を求めて、いろんな製品を出し続け、結果的にはどれがいいのか分からないぐらいアイテムが増えてしまった。
この本にもあるように、僕なんかも「じゃあ、そこそこ安ければどれでもいい」という選択に陥ってしまう。これでは、差別化して自社のブランドを確立するどころの問題ではない。
このような「差別化のジレンマ」ともいうべき状況が数多く生まれているといいます。
では、この状況をいかに打破すればいいのか? 著者は3つのアプローチを提案しています。
●リバース・ブランド
世の中の流れと逆をいく。あえてシンプルにしたり、時代と逆行するサイズ、デザインを採用したり。
●ブレークアウェー・ブランド
既存の分類を書き換えること。例えば、ロボットをペットにした「AIBO」、サーカスと質の高いエンターテインメントに変えた「シルク・ドゥ」・ソレイユ」など。
●ホスタイル・ブランド
好感度に背を向ける。あえてネガティブな情報を発信する。嫌いな人は大嫌い、好きな人は大好きという極端なマーケティングを行う。
簡単にまとめるとこんな感じでしょうか?
いずれも既存のマーケティングの考え方とは逆をいきますが、実際にこれで成功するブランドもあるのは事実。
ただ、こうなると、上手くいくかどうかは、正直「時の運」という部分が大きいのではないのかな〜なんて感じてしまいます。
教科書通りにマーケティングしても、成功する時もあれば失敗もする。
教科書と真逆のマーケティングをしても、成功する時もあれば失敗もする。
それなら、中小・零細企業は、教科書に反したマーケティングをした方が、メリットが大きいような気がします。どうしても大企業は社会の批判を嫌い「教科書通り」に陥りやすいですから。
基本的に、社会秩序を逸脱しない「適度なアウト・ロー」がモットーの僕ですが、
「教科書通り」ではなく、人と違った人生を楽しく歩んでいきたいな〜と。
それが、僕なりの「パーソナル・ブランド戦略」です。
なんてな。
2010年10月26日
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバック