2010年12月12日

敗者のゲーム。

長期投資を志す人のバイブル的な存在。

敗者のゲーム―なぜ資産運用に勝てないのか [単行本] / チャールズ・D. エリス (著); Charles D. Ellis (原著); 鹿毛 雄二 (翻訳); 日本経済新聞社 (刊)

最近では、インデックス運用という言葉もだいぶメジャーになってきて、なんだか「長期投資」が若い人の間にもにわかに注目されているようが気がするんですが(個人的に興味があるだけかな?)

で、そんな「長期投資愛好家」の方のバイブル的な存在なのがこちら。『敗者のゲーム』です。

先日、かかりつけの内科に娘を連れていく時、「敗者(歯医者)のゲームを内科で読もうかな〜」なんて言ったら、相方から今までにない苦笑いが返ってきましたが(笑)、

そもそも、この「敗者のゲーム」というのは、スポーツなどあらゆる戦いに当てはまることのようで、

例えば、プロのテニスプレイヤー同士の競い合いは、勝った人が「勝とう!」と思って起こしたハイレベルなプレーが雌雄を決するわけですが、

これがアマチュアのプレイヤー同士の試合になると、「勝とう!」としたプレーが原因ではなく、敗者のミスの積み重ねによって勝負が決まる。

前者のことを「勝者のゲーム」だとするなら、後者の試合は、いわば「敗者のゲーム」。

そんな「敗者のゲーム」の理屈が、投資の世界にも当てはまる、当てはまってきている、というのがこの本の著者の主張です。

では、「敗者にならない」「ミスを起こさない」投資をするには?

その答えが「インデックスファンドへの投資」だといいます。


…とまあ、詳しい投資の分析などは本を見ていただくとして、長期投資には短期の成績に左右されない「ハートの部分」が大切だと力説していたり、

「自分の住宅を投資資産を考えてはいけない」ことや、「貯蓄を続けること」の大切さ、「インフレ」の怖さ、さらには長期的な視野できちんと運用のプランニングをすることの重要性を示すなど、いろんなことを気づかせてくれる一冊になっていると思います。

投資に詳しい人も、そうでない人も(実際、自分も“そうでない”部類ですし)、

将来のライフプランを組み立てる上で、とても参考になる名著だと思います。

posted by もっぴ at 13:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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