2011年06月11日

朽ちていった命。

福島原発の事故は、まだ全く収束の目途が立っておりませんし、

近隣にお住まいの方々にはおかけする言葉もないような状況が続いておりますが、

そんな中、改めて話題を集めている一冊を知り、手に取ってみました。

朽ちていった命―被曝治療83日間の記録 (新潮文庫) [文庫] / NHK「東海村臨界事故」取材班 (編集); 新潮社 (刊)

新潮文庫の「朽ちていった命ー被爆治療83日間の記録ー」です。

これは東海村臨界事故で被ばくした作業員の方の治療記録ですが、

放射線を浴びた当初は、まるで何でもなかった人が、

染色体を粉々に破壊され、急激に変化していく様が、克明に描かれてします。


あまりの凄惨さに、思わず本を閉じたくなるような内容ですが、

原発の是非うんぬんの話は抜きにして、

被爆の恐ろしさを知るために、

また、「命とは何なのか?」を改めて見つめ直すためにも、

ぜひ一度読んで欲しい一冊です。

posted by もっぴ at 05:13| Comment(2) | TrackBack(0) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
NHKで、ドキュメント放送していました。僕も知人に教えられ、ネット(youtubeだったかな?)で見ました。テレビも衝撃の映像でしたよ。皮膚や内臓など、細胞の新陳代謝が早い臓器から、崩れていくんですよね。皮膚はただれ、腸壁が傷むから下痢になる、と。

あの被害者はまだ30代で、奥様もお子様もいらっしゃるとか。バケツで放射性物質を運ぶという安易さは責められるかもしれませんが、かわいそう過ぎます。
Posted by ぐるぐる at 2011年06月13日 18:58
お久しぶりです。コメントありがとうございます。

ドキュメンタリー番組の方も見ましたが、なんだか本の方がより切なさが伝わってくる感じがします。

いや、本当に、酷い…。同じ30代の親として、身につまされる思いです。

現在、原発で作業をされている方はここまでの被爆はないでしょうが…。
Posted by もっぴ at 2011年06月13日 19:21
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