
大停滞|タイラー・コーエン/池村千秋|NTT出版|送料無料
最近、世界的にも注目を集めているという経済学者が書いた一冊。それほど分厚い本ではありませんし、その主張がなかなか興味深いこともあり、さらりと読了することができました。
書者の主張によれば、現在のアメリカ経済の停滞を生み出している主な原因は、以下の3つが枯渇してきたことにあるといいます。
1、無償の土地
2、イノベーション(技術革新)
3、未教育の賢い子どもたち
本書では、この3つを「容易に収穫できる果実」と捉え、現在はすでにこれらの果実が「食べつくされた状態にある」というのです。
確かに、「技術革新」という部分を考えてみると、個人的な実感としても、子どもの頃から身の回りの生活ってあんまり変わっていないような気が。
テレビ、冷蔵庫、洗濯機、電子レンジ、自動車、飛行機、ビデオ…などなど。もちろん性能は格段に良くなっているのでしょうが、月に簡単に行けるようになったりはしていないですし。。。
小さい頃になかったものと言えば、携帯電話とインターネットぐらいですもんね。
もちろん「インターネット」は世界を変えるぐらいのインパクトを持ったイノベーションだと思いますが、IT関連のサービスは、本書でも述べられているように、過去のイノベーションのような大きな雇用や収入を生み出していないように思えます。
さて、今後、世界の人々を停滞から救う「革新的な技術」は生まれてくるのでしょうか。
これからの若い世代に期待したいものです! (超・他力本願)