![永遠の0 (講談社文庫) [文庫] / 百田 尚樹 (著); 講談社 (刊) 永遠の0 (講談社文庫) [文庫] / 百田 尚樹 (著); 講談社 (刊)](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/41kh%2Bm7viwL._SL160_.jpg)
永遠の0 (講談社文庫) [文庫] / 百田 尚樹 (著); 講談社 (刊)
昨日は憲法記念日でしたね。巷は憲法改正の議論で喧しい感じですが、どうしても憲法改正→9条を守れ→あの戦争の惨禍を忘れるな!という話になりますよね。
でも、僕らのような団塊ジュニア世代は、戦中はおろか戦後の混乱でさえ「ファンタジー」な人がほとんどなわけで、まったく実感がわかないというのが率直な心境ではないでしょうか。
戦争について各方面から伝聞したとしても、そこには発信者のバイアスが必ずかかります。戦争の捉え方次第で、よくも悪くもなるわけで。これからの議論というのは、過去の戦争のうんぬんを語るだけでなく、もっと未来志向で進めないといけないのでは、なんて個人的には思います。
…まあ、このへんのことを書き出すと、きっと長くなるので、そろそろ本の話題に戻りまして。。。
冒頭からこんな話題を持ち上げるあたり、勘のいい方であればピンと来たと思います。そう、タイトルの0とは、零。つまり、この本は、零戦のパイロットを描いた小説です。
小説なので詳しい内容は伏せますが、僕はとても面白く読ませていただきました! 今まで戦争モノを読んだことなんてなかったのですが、1人の男の生きざまを描いたストーリーに、思わず目頭を熱くしました。
アマゾンのレビューなんかによれば、「実在の戦闘機パイロットが書いた本の、リライトじゃん!」なんて批判もあるみたいですが、この手の本に縁がなかった方には、とてもとっつきやすい代物じゃないかと。
もちろんこれが戦争の真実ではなく、あくまで「ファンタジー」なのでしょうが、僕たち戦争をリアルに感じられない世代が、少しでも興味を持つきっかけとしては、なかなかの良書だと思います。
GWもいよいよ終盤です。先日、この本を書いた百田尚樹さんは『海賊と呼ばれた男』で第10回本屋大賞を受賞したばかりですし、ぜひこの機会に手にとってみてはいかがでしょうか?
きっと面白いと思うなぁ。いろんな意味で。