2014年07月09日

死を食べる。

たまたま、子どもの読書コーナーで発見。

死を食べる―アニマルアイズ・動物の目で環境を見る〈2〉 -
死を食べる―アニマルアイズ・動物の目で環境を見る〈2〉 -

仕事を兼ねて、家族と一緒に三重県津市にある「三重県総合博物館」に足を運んだところ、子ども向けのコーナーに、ちょっとした絵本や図鑑を集めた書棚がありまして、そこで偶然に嫁さんが見つけたのがこの本。

タイトルがなかなか衝撃的ですよね。『死を食べる』。どうやら長年、動物写真家として活躍されている方が出した一冊のようです。

その中身は?というと、メインは偶然見つけたキツネの死骸を、定点カメラで撮影し続けた写真の紹介です。

もし食事中の方がいたら先に謝っておきますが、具体的には、キツネの死骸にハエがたかり、鳥や虫たちに肉をついばまれ、その後、体内から大量のウジが溢れ…と、なんともすさまじい姿が収められています。

そのほかにも、動物や魚たちの死骸の写真が並びます。そして、その死骸に群がり、自らの生きる糧を得ている、虫、鳥、動物たち…。

そして、最後の1枚は、スーパーの売り場でよく見かけるパック詰めの刺身、です。

私たち人間も、死を食べ、生きているんだ――。

そんなメッセージが強烈に伝わってくる素晴らしい一冊だと思います。

読了まで正味、10分程度。 機会があれば、ぜひご一読を!

posted by もっぴ at 08:00| Comment(4) | TrackBack(0) | 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
なかなか興味深そうな本ですね。

西日本新聞社の「いのちをいただく」も、いいですよ。10分で読めます。

同社では「シリーズ日本の食卓」もいい。ロングエッグをご存知ですか? 俺は驚きました。コンビニの賞味期限切れ食品をブタに与えると、豚が体調不良になるとか、具体的で、エグいエピソード満載です。
でも、こうした本で、ヤバい事実を知っても、日々の生活では簡便な食に頼ってしまう現代人。情けなし。もっぴさんのように自ら農業に携わるわけでない。都会人の哀しさです。

数年前ですが「いのちをいただく」を、当時小5〜6だった長女に勧めました。感想を聞くと、「べつに」でした。彼女の本心は、どうか? 聞きません。聞くと反発を招くだけだから。
食生活も難しいが、子育ても難しいです。
Posted by 椿事 at 2014年07月09日 20:43
椿事さん、コメントありがとうございます。

「いのちをいただく」、面白そうですね。今度ぜひ読んでみます。

実は『死を食べる』は衝撃的な写真の連続だったので、その場では子どもに見せませんでした。でも、きっと見せたとしても「別に」だったと思います。普段、一緒に野菜を収穫していても、すぐに飽きてしまいますし。

子育てって本当に難しいですね。親の思惑通りにはいかない…。

ただ、親としては、いろんなものを見たり体験したりする中で、少しでも記憶の片隅に残り、何かを感じてもらえたらいいな、なんて思います。

Posted by もっぴ at 2014年07月10日 08:48
子育ては、かなしく、手応えがなくて虚しいものだけど、それもまた良し。子が欲しくても恵まれない人もいる。いるだけ幸せ。
ただただ淡々と生きるのみです。
 気に入らぬ風もあろうに柳かな(義凡)。
そんな心境で生きたいです。
Posted by 椿事 at 2014年07月10日 20:22
無償の愛ですね。

無性に反応が欲しくなる僕は、まだまだかな、と(笑)
Posted by もっぴ at 2014年07月10日 20:34
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