毎度のことですが、
いったんブログを更新し始めると、
しばらくバババッと書いて、その後ぱったり止まる。
そんなのがすっかり「あるある」の当ブログですが、
今回も、ちょっとだけ連続更新になりそうです。
さて、本日は先日観たDVDから。
正確にいうとブルーレイかな?
映画館で上映されていた時から、
ずっと気になっていた映画『聲の形』です。
映画『聲の形』Blu-ray 通常版 -
本当は映画館で観たいと思っていたのですが、
小学4年生と1年生の娘たちに、
イジメがどう理解されるのかが若干怖くて、
逡巡しているうちに上映が終わっておりまして・・・。
結局、DVDが出たタイミングで
自宅でひっそり観ようと決めていた作品です。
「マンガ大賞」にも輝いた
かなり有名な作品なので、
僕が語るまでもない気がしますが、
知らない方のために本当にざっくりご説明すると、
耳が聞こえない女の子と、
その子をいじめた過去を持つ
男の子が織り成す物語です。
いじめた側の自分。
いじめられた側の自分。
いじめる側から
いじめられる側に転じた自分。
いじめられる側に転じさせてしまった自分。
それぞれが自らの過去と向き合い、
葛藤し、互いの気持ちを重ねていく。
そんな青春ラブストーリーです。
(・・・もうすぐ40のおっさんに
"青春ラブ”のフレーズは
ちょっと恥ずかしいですが。。)
どうやら、本当のところは
「障がい」や「イジメ」が主題ではなく、
「コミュニケーション」がテーマのようですが、
ともあれ、障がいやイジメといった
難しい要素を丁寧にすくい上げながら
極上の物語を紡ぎ出した映画スタッフ、
そして何より、原作者の力にただただ脱帽です。
物語の舞台は、大垣市。
実は、僕はサラリーマン時代、
最初に配属された事業部で
営業の仕事がなかなかうまくいかず、
早々に別の事業部に飛ばされました。
そして、見知らぬ事業部で、
最初に営業を担当した場所が、大垣市。
うまくいかない無力な自分と
改めて向き合うことになった
思い入れのある場所です。
中学生時代には、
ちょっとしたイジメにも遭いました。
最初は、悪ふざけの延長でした。
それが、徐々にエスカレートしていきました。
詳しい経緯は省きますが、
僕の耳からは時折、血が流れ、
帰宅後、ただ泣いていた時期もありました。
それでも、いつしかイジメはやみ、
イジメをしてきた人が勧めた本が
小説を読み始めるきっかけとなり、
今の仕事にも少なからず繋がっています。
人生というのは、本当に分からないものです。
障がいを持った女の子が、
なかなかカワイイ設定になっていて、
色々と出来過ぎな感もなくはないですが、
それでも、僕にとっては
かつての自分の記憶が走馬灯のように蘇り、
さまざまな想いが去来する作品でした。
今、まさにイジメに苦しんでいる人にとって
この作品が救いになるかは、正直分かりません。
ただ、人とのコミュニケーションに悩んでいる人にとって、
何か新しい一歩を踏み出そうという
勇気を与えてくれる作品ではあるんじゃないかな、と思います。
ちなみに原作の漫画では、
映画にはない心理描写などが
より詳しく描かれていたりします。
映画と漫画、どちらがお勧めか?というのは難しく、
できれば両方観て欲しい、そんな風に思う良作です。
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