こんな時だからこそ本を読もう!
…なんて言っておきながら、
「お前はどうなんだよ!」
という声が飛んできそうなので、
今日は最近読んだ本を
1冊ご紹介しようかと思います。

新訂 いい会社をつくりましょう - 塚越 寛, 発行:文屋
『いい会社をつくりましょう』という本です。
この本は「年輪経営」でお馴染みの
伊那食品工業の塚越寛さんのご著書です。
あのトヨタも勉強にいくというぐらいで
その言説には、普遍的な人生訓が
たくさん散りばめられています。
僕は『積小為大』という言葉を
自分の座右の銘にしていますが、
これは、あの金次郎像でお馴染みの
二宮尊徳の教えから来ています。
この本を書いた塚越さんも
二宮尊徳の言葉を大切にしているらしく
本書ではこんな一節が紹介されています。
***
遠きをはかる者は冨み
近くをはかる者は貧す
それ遠きをはかる者は
百年のために杉苗を植う。
まして春まきて秋実る物においてをや。
故に冨有なり。
近くをはかる者は
春植えて秋実る物をも
尚遠しとして植えず
唯眼前の利に迷うてまかずして取り
植えずして刈り取る事のみ眼につく。
故に貧窮す。
***
目先の利益を追うのではなく
長期的な視点に立ち、
きちんと種を播く。
その大切さを説いた一節です。
これ、農業をしていると
ものすごく実感するんですよね。
二宮尊徳は、篤農家でした。
きっと自分の体験の中から
滲み出てきた言葉なんじゃないかと
勝手に思っています。
実りを得るために、種をまく。
自然界では当たり前のことですが、
ことビジネスとなると
目先の収穫を焦るばかりで
次への種まきがおざなりになりがち。
こんな時だからこそ、
原理原則に立ち返って
長期的な視点で臨む姿勢を
大切にしたいですね。