「ヤバい」って、いろんな意味があるようですが。
リフレはヤバい (ディスカヴァー携書) [新書] / 小幡 績 (著); ディスカヴァー・トゥ...いよいよGWも明日で最終日。皆さんはいかがお過ごしですか。僕はというと、少しだけライターの仕事をしたり、結構がっつり畑仕事をしたり、家族とバーベキューを楽しんだり。
あ、そうだ、今日は、地元・一宮市の真清田神社で開催された「杜の宮市」にも行ってきました! はじめてしっかり会場を歩き回りましたが、楽器の演奏があったり、クリエイターさんの作品展示・販売があったりと、なかなか楽しいお祭りですね。チビ連れには正直ちょっと厳しいですが、次回はもう少しゆっくり巡ってみたいなと思いました。
さて、冒頭から話がかなりそれましたが、今日の一冊は、先日の『ヤバい経営学』に続く「ヤバい」つながり、何かと話題のアベノミクス批判本『リフレはヤバい』です。
僕もそれほど詳しくないのでなんですけど、おそらく「リフレ」と言われても何のことかさっぱり…なんて方もいらっしゃると思います。なので、少し解説。「リフレ」とは、「わざとインフレを起こすこと」。今、安倍政権では、デフレ脱却に向け、意図的にインフレを起こす、この「リフレ」政策が実行されています。
で、そんなリフレが「ヤバい」と説いているのがこの本です。
個人的には、世の中にじゃぶじゃぶお金があふれ、物価が上がってこれば、みんながお金を使わなきゃ!と思い、モノが売れ始めて、給料が上がって…なんてサイクルが起これば、世の中ハッピーじゃん!なんて考えていたんですけど、金融政策というのは、それほど単純な代物じゃないんですね。。。
この本によれば、インフレが起こったからって、そんなに簡単に給与は上がってこないんだそうな。それに、そもそも、インフレになる→景気が良くなる、という順序ではなく、景気がよくなった→インフレになる、とう順序が正解で、因果関係が逆だというのです。
そうかぁ。確かにそうとも考えられるなぁ〜なんて納得できる部分もあるんですけど、個人的には、ちょっとどうなのかな〜なんて思う部分もちらほら。先ほどの給与の話なんかも、すでに安倍首相は、なんとか上げて!と企業に働きかけていますし、この本の論調のように「なんも分かっとらん!」的な感じではない気がします。
まあ、この手の経済の話は、昔から「当たるも八卦、当たらぬも八卦」なわけで。「そんなに経済のことがビシバシいい当てられるなら、株や何かで大儲けして、エコノミストや経済学者なんてやってないですから」なんて笑い話があるぐらいですから、まあ、何事も、話半分で聞いておくのがいいのかも。
ともあれ、どっちに転ぶかは、数年後には白黒はっきりする話ですし。
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僕らの世代ぐらいまでは、「ヤバい」といえば、「大変」とか「厳しい」みたいなマイナスの言葉ですが、今の若い世代は、「ヤバい」をプラスの意味で使うことも多いようですね。
「ええ、あのタイトルの「ヤバい」は、もちろん、若者がいう「ヤバい」の意味ですよ、アハハ…」。
…なんて、この本書の著書が、数年後に苦笑いを浮かべているぐらいが、理想的なシナリオなのかもしれませんね。
そういえば、先日、とあるグローバル企業で社長を務めた方がおっしゃてました。
「円安で利益が出たなんて浮かれていてどうするのかと。モノが売れて利益が出たわけでもないのに。汗水たらして稼いだ利益じゃなきゃ、なんの意味もない」と。
結局、デフレだ、インフレだ、円安だ、円高だ、なんて金融に振り回される前に、目の前のやるべき努力をきちんと続ける。それこそが日本の未来を明るくする唯一の方法なのかな、なんて思います。(僕のような、超零細・個人事業主は特に!)